最終稽古終了
シアター・ナノグラム、今回四度目の出演をさせていただきます藤崎啓です。
今回最後の稽古が終了しました。
劇場に入ってから細かな調整が入る事もあるでしょうが、基本的にはこれまで
やってきた事を舞台上で表現していく事になります。
今回は若手の多い舞台です。ベテランの少ない舞台。
今だから正直言いますが…稽古開始当初は「これ、どうなっちゃうんだろう?」
という不安でいっぱいでした。
一週間くらい前までは完成形がまるで見えなかった。
しかし、若手達の頑張りはそこからが凄かった。
稽古終盤に急激に持ち味を発揮し始めて、見違える程の変化を見せました。
化学反応とでもいうのでしょうか?
誰かの頑張りが別の誰かの頑張りを呼んでどんどん面白くなっていく。
数日前に出来なかった事が、なにか切っ掛けをつかんだのか見事に出来るように
なっていく。
この数日間は稽古場にいるのが本当に楽しかった。
若手達が本当に瞬間瞬間進化していくのが目に見えてわかる。
合わなかったパズルのピースがかっちり嵌まっていくのを見ているようでありま
した。
一つ残念なのは…今回稽古終盤に入りいよいよこれからという時に急病により降
板を余儀なくされた高山典子さん。
誰よりも本人が一番苦しく悔しいと思います。彼女がいればまた違った良いもの
が出来上がっていたはず。
しかしながら、時計の針は止めることも巻き戻すこともできない。
彼女の抜けた分をカバーするべく、全員が一丸となってできた今の芝居…もう一
つの完成形を皆様にお届けいたします。
高山さん、機会が許すなら…いつか、もう一度一緒にやろうね。
明日は小屋入り、そして明後日19時半より、いよいよ開演となります。
素敵な作品です…観に来ていただいたお客様の心に何かを残せるはず。
ナノグラムらしい…それでいて、どこかいつものナノグラムとは違う
「 いつもと違う夏を、
いつもと同じ夏に。 」